J-Stage Navi 制作通信 10

【LiveUpCapsules『スパイに口紅』関係者の皆様へ J-Stage Navi制作通信  2017.1.20】

「能力や才能は それを認め活用してくれる能力や才能がなければ 成り立たない。」
画家:池田満寿夫の言葉であり、制作の仕事とは、常々この事だと思っている。
(チラシより)

私の制作の仕事の基盤は、劇団ショーマにある。旗揚げからの13年間、小劇場ブームと言われた頃を劇団と突っ走った。
『ある日僕らは夢の中で出会う』は、劇団初期の代表作の一つであり、作家・高橋いさをの傑作であるが、
第6回公演にして大注目された作品でもある。
第6回公演であるから、創立わずか3年たらず、劇場は150人も入れば満席となる旧シアターグリーン、
出演者は4人、この作品を評論家の大笹吉雄さんが観に来てくださった。そして、大笹吉雄さんが朝日新聞に発表される
今年のベスト5にこの『ある日僕らは夢の中で出会う』を選出してくださったのである。

サイコーに嬉しかったのは勿論だが、まだまだ無名の劇団の作品を選出してくださったその公正さに感服した。
自分もこうありたいと思った。

今回の公演は、J-Stage Navi「物語が世界を変える」連動支援企画と銘打った。
資金があるわけでもないし、うちが支援したところでお客様が爆発的に増えるわけではない。
けれども、まだ世に出ていない才能を認め、活用することで、演劇界の財産を作っているのだという自負はある。

通しが繰り返される毎日。

「本当のことをやる 本当のことをやる 本当のことをやる」が、繰り返される稽古場。
ヒリヒリする。

過酷な時代には壮大なるロマンがある。
こんな男たちが、生きていたのか。
生きる為、いや、生き抜く為に選んだ道。

生き残るのは、誰だ。

フィクションでありがながら、この現代に繋がる男たちの選択、
刮目せよ。

写真:背中で語る宮原将護。宮原将護の背中

本日、
LiveUpCapsules『スパイに口紅』初日。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です